開眼

    それから幾日かすぎた。

    地底では数日だが、地上では数十年たっているだろう。

    みんな元気にやっているだろうか?

    もう死んでしまっただろうか?


    椰子金は物思いに沈んだ。

    鶴亀命「どうしたんだ若造、もう地上が恋しくなったのか?」

    椰子金「イヤ、別に。ちょっとそんな風に思っただけだ」

    鶴亀命「どうせあいつらは地上原理のウソに洗脳されたまま虚しく踊り死ぬだけだ」

    椰子金「地上ではすべてが噓の上塗りのデタラメばかりだ」

    鶴亀命「宇宙を想像しているつもりで悦に入っているボケナスばかりだ」

    椰子金「あいつらには想像力の欠片もない。ただ情報をインプットしてその気になっているだけだ」

    鶴亀命「その証拠に、地底を想像しろ、と言ったら、きっと何にも思いつかない。脳ミソが固まっているのだ。それでも自分の想像力の無さを棚に上げて、地底には何も無い、などと恥ずかし気もなく抜かしやがるのだ」

    椰子金「見えるモノしか見えない心盲だ」

    鶴亀命「ならば、おまえには、見えるか?」

    椰子金は、おでこのドリルを、ゆっくり撫でた。

    「今、クッキリ、見える。この地底世界の全貌が!」




    地底問答

    あたり一面、澄んだ緑色の世界に、2つの影が対峙していた。

    鶴亀命「なぜ此処へ来た?」

    椰子金「現実が、地上が、嫌になったからだ」

    鶴亀命「現実を変えようとは思わなかったのか?」

    椰子金「すべては地上原理の中の茶番だからだ」

    鶴亀命「地上に嫌気がさした奴はたいがい宇宙へ行く。なぜ宇宙へ行かなかった?」

    椰子金「現実から離れすぎているからだ」

    鶴亀命「ほとんどの者にとって地底より宇宙の方が現実だろ?」

    椰子金「地上原理の中のただの妄想だ。地上を牛耳る国家主義者たちの策略に乗っているだけだ」

    鶴亀命「おまえが言う現実とは何だ?」

    椰子金「この精神、だ」

    鶴亀命「おまえは社会主義者か共産主義者か?」

    椰子金「まったく違う」

    鶴亀命「おまえは何者だ?」

    椰子金「いま、地底人、となった」

    それから、2つの影は1つに重なりあい、緑色の世界へ消えていった。

    この世の真実

    地獄が下に在る、というのも噓だった。
    神が上に居る、というのも噓だった。

    真実は、こうだった。

    神は下(地底)に居り、地獄は上(宇宙)に在る。

    ロシアとスノーデン氏と地底人

    1989年、シベリアで地質調査をしていたロシア科学チームによって、或る音が録音された。
    ドリルで地下14.4kmまで掘り進んだ時、奇妙な音が聞こえてきた。
    マイクを向け確認すると、叫び声をあげる人間の声だった。
    叫び声は一人の人間のものではなく、何百人もの人間の悲鳴だ。
    この声は、地獄の音として新聞記事にもなり、録音された音声データも公開されている。
    下記動画の3:00あたりからが問題のシーンである。
    誰も居ないはずの地下深くからこのような無数の叫び声が聞こえてきたのである。



    当時をふりかえり、舞戻鶴亀命(元・浦島太郎)は、以下のようにコメントしている。
    「いやあ、椰子金よ、おまえのおでこドリルの比じゃないぜ、いきなり頭上から超どでかいドリルが現れたからさ、みんなビックリしちゃってよお。無知蒙昧な野蛮人である単細胞でおたんこなすの地上人がいよいよ攻めてきたかって。でも、わいは言ったよ。皆、落ち着け、バカの相手はすなって」

    それから約30年後。
    米国などファイブ・アイズや同盟国による地上人監視体制強化の道筋に否を唱えたスノーデン氏は、ウィキリークスからの支援を受けながら、そのロシアで暮らしている。

    アメリカ合衆国における内部告発者の処遇は厳しく、例えばマニングは公判が始まるまでに非常に長い間拘留され、独房で全裸で眠ることを強制されるなど酷い扱いを受けていると言う。在英エクアドル大使館に滞在しているウィキリークスのジュリアン・アサンジは、スノーデンの支援を行っていることを明らかにしている。支援は航空機や宿泊先、弁護士の手配、通信の確保など逃亡生活を直接サポートする内容となっている。

    2014年7月、弁護士によりロシア内の滞在期間延長が申請され、3年間の期限付き居住権を得た。2017年1月に、スノーデンに対するロシアの居住許可は、2020年まで延長されている。

    「ロシアで一時難民認定を受けた事は、幸運だった。なぜなら、米国に帰っていたら、自分を待っていたのは、発言の権利の無い不正な裁判だったと思うからだ。ロシアは現代の国だ。」と述べて、充実した生活を送っていることを明かしている。

    wikipediaより抜粋



    現代の国の意は、米国や同盟国に比べ「真っ当な」という意味だろう。
    さらに、スノーデン氏は、地底人に対し、このように語っている。

    結局、最も信頼性がある不可解な目撃例は、熱水噴出孔から海底を出た後に、直接太陽の軌道に入っていくことが目撃された車両です。



    この発言をそのまま信じれば、地底人は、地底から熱水噴出孔を通り、そのまま宇宙へ飛んでいることになる。

    しかしながら、この発言を打ち消すかのように、熱水噴出孔について、先日、下記のようなニュースが発表された。
    熱水噴出孔 周囲で電流確認 有機物に影響、生命誕生か

    地球の生命は約40億年前、高温高圧の熱水噴出孔の周りで誕生したとの説がある。だが、生命のもとになる有機物から、DNAや組織など生物に欠かせない複雑な分子がどのように作られたかは不明だ。チームの山本正浩・同機構研究員は「熱水噴出孔の周辺は『天然の発電所』。この電気エネルギーが生命誕生の鍵となったかもしれない」と話している。



    毎日、様々な有象無象の研究論文が発表されている中で、どれを取り上げるかはメディアの意思である。
    このニュースの真意はどこにあるのだろうか。
    そもそも熱水噴出孔からの電流については、以前から、地底人の生活から零れ出ているという説があった。
    そうして、生命誕生に関する根拠が皆無である論文で、このニュースの真意は、まさに『』の部分、天然の発電所の箇所を強調しているだけだった。
    無論このような研究をしている実直な科学者には何の罪もない。
    ただ、このニュースは、スノーデン氏がロシアに渡り地底人に対する情報を語りはじめた後に、熱水噴出孔の電流は地底人の存在証明ではなく自然現象だ、と主張したのである。

    「……」

    途方に暮れる椰子金に、舞戻鶴亀命は、こう言いのけた。

    「地上原理が噓を積み重ねるのは猿じみた野蛮な権力闘争の前頭葉による変形だからじゃ!わかったか!」




    河童という地底人

    右記サイト(地底人と巨人)に、北欧に現れた地底人の子どもの特徴として、こう書かれている。

    ・緑色の肌。
    ・髪の毛は黒いが、頭頂部がハゲている。
    ・身長1mくらい。
    ・手足の指が異常に長い。



    これは、まさに、河童そのものではなかろうか。
    改めて、河童の特徴をwikipediaから抜粋しながら地底人との比較を行ってみる。

    ・体格は子供のようで、全身は緑色。←まさに地底人の特徴。
    ・頭頂部に皿がある。←頭頂部ハゲ。
    ・口は短い嘴。←鶴になった浦島太郎(舞戻鶴亀命)。
    ・背中には亀のような甲羅。←舞戻鶴亀命。
    ・手足には水掻きがある。←上記「手足の指が異常に長い」に符合。
    ・好物はキュウリ。←緑色の食物。※下記に詳細記述。
    ・現在の日本でも極たまに目撃談がある。←地底人は滅亡などしていない。(なおかつ現代日本社会でも徳を積んでいる人がいる証明。)



    ※河童の好物キュウリの意味について。
    前記事で紹介したウールピットの怪事件を思い出して欲しい。
    何も口にしなかった地底の子どもだったが、なぜか、豆だけは食べている。

    この時、2人は空腹に耐えかねていたのだという。
    だが、パンや他の食べ物を2人の前に並べても、彼らは一切口にしようとはしなかった。それが『食物』であることを把握できていなかったのだという。
    そこに収穫されたばかりの豆が運ばれてくると、それを見て酷く欲しがったのでためしに与えてみた。
    2人は何を勘違いしたのか、茎の空洞の中に豆が入っていると考えたらしく、サヤではなく茎を裂き、そこに豆が入っていないことに気がつくと再び泣き出した。
    そばにいた者が不憫に思い、サヤを剥いて豆を見せてやると、大喜びでそれをむさぼり、それからしばらくは豆以外のモノを口にしようとしなかったという。



    豆の色についての記述はないが、同じく前記事で紹介したスペインに現れた地底人の子どもに対する記述(地底人?宇宙人?ヨーロッパに現れた「緑の肌の子供」)では、このように書かれている。

    村人たちは子供たちに食べ物を与えたが、彼らの肌と同じ色の豆に興味を示して食べた以外は、口にしようとしなかった。



    このことからウールピットの豆も緑色だったことが推測できる。
    無論キュウリも緑色だ。
    つまり河童はキュウリが好物ということではなく、地底人は緑色の食物しか口にしないだけなのである。

    今回、地底人に関する新たな事実が判明した。

    河童とは、地底人のこと、であった。






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