マイペース・マイワールド

    心おもむくままに

    さらばパチンコ

    パチンコ屋の透明ガラスの外は晴天だった。
    私は潮時を感じていた。
    パチンコ屋の通路のベンチでは、どこにも居場所がないじいさんが虚ろな目で、タバコを吸っていた。
    じいさん、アンタ、そこで何をしているんだ?
    こんな晴れた日に。
    打ちもしないのに、パチンコ屋にやってきて。
    そこで何をしているんだ?
    私は、約20年以上、そしてここ半年ほどはパチンコに全精力を費やしてきた。
    何もかもを犠牲にしながら自分なりの探求をしていた。
    大方の目処がつき、やめることに決めた。
    じいさん、外でビールでも飲もうぜ。
    だが、じいさんは力なく笑うばかりで、一向に立ち上がろうとしなかった。

    さよなら。





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    座敷童子の思考

    数年前から座敷童子が住みついている。
    座敷童子がいる家は繁栄するらしいからそのままにしておいた。
    だが最近調子が悪いらしく毎夜私の枕元に立ち「死にたい死にたい」と念仏のように言う始末だ。
    だから私は「写経でもして心を休めたらどうだ」とアドバイスした。
    すると座敷童子は「イヤだ」と言う。
    「ならば旅にでも行ってくれば」と言うと、それも「イヤだ」と言う。
    「ならばどうしたいのか?」と問うと、「強いていえば死にたい」と答える。
    座敷童子の思考とは如何なるものであろうか。
    今のところどうしたらいいかわからず放置している。



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    ファンレター

    椰子金さんの言霊によって悪霊が払われました。
    人生は一度きりだという意味もよくわかりました。
    僕は派遣ですが人生をエンジョイすることに決めました。
    職場の正社員の人たちを見ていると、まるで乞食のようだとゲンナリします。
    やれボーナスがどうだ、ヤレ何とか手当てがどうだ、と会社からの施しを受けたいだけの本当にみみっちい話ばかりです。
    大の大人が一体何の話をしているのだろうとウンザリします。
    ああいう正社員の人たちって会社にたかる企業乞食ですね。
    心を売って小銭を稼ぐ餓鬼とか畜生の類ですね。
    アノ人たちがいう社会とか生活とか人生なんか全くの空っぽですね。
    聞きたくもないのですが喫煙所でそんなクダラナイ話を聞いていると全員死んだ方がいいような気がします。
    どうせ自分の人生を生きていないのですから生きててもしょうがないですね。
    椰子金さんは4パチで果敢に挑戦していますが、アノ人たちは1パチです。
    もう何もかものリスクを放棄して、安定という泥沼に自ら浸かっておるようなのです。
    誰かが言っていた人生は暇つぶしという言葉を一番最悪なカタチで具現化していますよ。
    正直申しまして、そんな人たちに囲まれて僕は心底人生に疲れていました。
    この2ヶ月パチンコ……あっすみません、パチンコで負け続けいっそ自爆テロや無差別殺人でもやろうかと秘かに計画していました。
    そんな僕ですが、椰子金さんのブログから迸る言霊のおかげで昨日久しぶりに2万円もパチンコで勝ちました。
    勝ったから生きると決めました。
    本当にありがとうございました。
    陰陽師の式神のようにポケモンマスターのモンスターのようにこれからも圧倒的な言霊でもって悪霊どもを退治してください。
    椰子金さんは僕の守護霊です。



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    深夜考

    こうして生きているようでいて本当は生きてなんかいない。
    本当のところ人間は当の昔に此の世からいなくなっているのだ。
    もしくは本当はみな病床にでも臥していてこんな風な夢でもみているのだ。
    深夜、白昼夢、誰もが、こんなことを考えているのだ。
    人間とは何だろう。
    朝がくれば忘れるだろうが、また数ヵ月後、同じような心細い気持ちになるものだ。
    (自分が傷ついたからって、人を傷つけていいわけじゃないのだ。)



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    豹的肉体

    急に腹が出てきた。
    いや、正確にいうと、腹が出ていることに気づいてしまった。
    それが、およそ、3ヶ月前だった。
    これまで何をどれほど食べても飲んでも太らなかった。
    これが、いわゆる中年太りというものであろうか。
    石原慎太郎は太陽の季節で若き力を誇示したが、最近では老衰を晒すことにより人間の生涯を作家として最後まで表現している。
    かくいう私も、これまで、いわゆるデブを馬鹿にしてきた人間であった。
    デブは現代病であり、生活習慣病であり、農耕民族的自堕落な日常生活を何ら自戒することなく行ってきた者たちの成れの果てである。
    そのような考えであった。
    しかしながら、老いの過程で、私自身がデブとなってしまったのである。
    無論、何をどう喚こうと、農耕文化の成れの果ての現在に生きているのであるから農耕民的ぶよぶよ体型になるのは当然なのだが、それでも忸怩たる思いが人一倍湧いてくるのであった。
    ということで、私の中の他の私たちを集め、緊急の臨時集会を開くこととなった。
    その中の一人からはデブになるのも面白いという意見もあった。
    だが、最終的には、作家の端くれとして世情と関係なく自らの言動に責任を持つ必要があるのだから、運動や食生活など日常生活の改善が必要だという意見にまとまったのである。
    すぐさま、私は、閉店セール中のアウトレットの靴屋に駆け込み、少年時代からの憧れプーマのシューズを半額の2500円で購入した。
    その後、しまむらに駆け込み、中高生に人気のFILAの上下ジャージ&Tシャツの3点セットを1980円という格安特価で購入した。
    それらに着替え、次の日から、近所の公園で、奥様たちにまぎれ、ウォーキングをはじめた。
    数日たち、ただ歩いているだけではつまらなくなった私は、村上春樹よろしくジョギングをはじめた。
    30分がいつからか1時間になった。
    そして、家では、国民的アニキ長渕剛兄ィよろしく筋トレをはじめた。
    毎日、全身鏡の前で全裸になり、無残に突き出た腹を見つめ、やれやれと嘆きジョギング、何クソと憤り筋トレを続けたのであった。
    1ヶ月が過ぎた頃には、あの腹筋ローラーをAmazonにて700円で購入した。

    そうして、約3ヶ月たち、私は、豹となった。

    いつの間にか、腹はひっこみ、竹槍をかついだアフリカ原住民男子のような無駄のない豹のような肉体を手に入れた。
    全身鏡の前で全裸になりながら、うっとりする毎日である。
    最近では、買い手はあるかしらという懸念はあるものの、そろそろ三島由紀夫よろしくヌード写真集でも出そうかと思いはじめているところである。
    現在、大体、こういう感じである。
    豹





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