テリー曰く「自由ってのは」

    2016年も終わろうとしている。
    今年一番の変化は、再び、バイクに乗りはじめたことだろう。
    車からバイクに乗り換えたことで、ライフスタイルが如実に変化した。
    数年来、頭の片隅で、ずっと、いつかまたバイクに乗りたい、と思っていた。
    それが、ひょんなことから実現でき、不安もあったが、とても嬉しく思った。
    ちょうど子どもの頃はじめて自転車を買ってもらった時のような、そんな高揚感溢れる気分だった。
    だが、冬が深まり、寒さが増し、時おり、挫けそうになる。
    走りながら、寒さで手がかじかんで、全身が固まり、操作も不安定になり、危うく事故りそうにもなる。
    私は、死への恐怖を感じ、思わず、弱音を吐いてしまう。
    「なあ、テリー、君と走っていると、開放感があって、自由を感じられて、とても楽しいんだが、たまに怖くなるね」
    すると、テリーは、顔色一つ変えず、クールに、こう言いのけたのだった。

    「ああ、そうさ。自由ってのは、コケたら、死ぬってことだよ」




    DSC_0048.jpg

    オイル交換

    オイルとオイルフィルターを交換した。
    まず、オイルを抜く。
    オイルを抜くためのボルト(17mm)は、車体左下にある。
    メガネスパナは入るが回せないほど下の意地悪な場所だ。
    何でまたこんなやりにくい場所にあるのか、メーカーの悪意すら感じた。
    もう少し簡単なところに付けてくれないだろうか。
    だが、簡単にオイルが抜けると、困ることもあるだろう。
    人を見れば変質者と思えという時代である。
    そんな変質者が簡単にオイルを抜けない設計にしてあるのだろう。
    だが、変質者の前に、自分すらこのままではどうにもできない。
    面倒だが、左のサイドカバーを外し、チェーンカバーを外した。
    ドラッグスター250オイル交換手順1
    多少、見える感じになった。
    ハンズマンでT字のハンドルレンチを購入していた。
    ハンドルレンチ
    17mmハンドル型レンチをドレンボルトにかませ回したが、頭が外れ、空回りした。
    クラッチの付け根部分が邪魔をしていて真っ直ぐ回せないからだ。
    仕方なく、クラッチの付け根部分(10mm)を外した。
    ドラッグスター250オイル交換手順2
    それから、ハンドルレンチにパイプをかませ、フンッと力を入れてやると、緩んだ。
    車体下に、100均で購入したプラスティックの皿入れを敷き、ドレンボルトを取った。
    すると、ダムが決壊したように、黒色のオイルがドボドボと溢れてきた。
    3分くらいでポタポタになった。
    残りのオイルを抜く為に、車体を揺らした。
    これを5.6回繰り返した。
    まだポタポタは続きそうだったが、どうにもエンドレス感が漂ってきた。
    馬鹿馬鹿しくなって、もう終わりにした。
    次に、車体の反対側に回り、六角でカバーを外した。
    オイルフィルター
    オイルフィルターをとった。
    清掃し、カバーに新しいOリングをはめ込み、新品のオイルフィルターを入れた。
    新オイルフィルター
    あとは、新しいオイルを入れるだけだ。
    ドラッグスター250で、オイルフィルターも交換した場合、大体1.6ℓくらいだそうだ。
    オイルジョッキに注ぎ込み、注油口からオイルを入れた。
    オイルジョッキ
    確認窓があるから、そこを見ながら入れていたが、サイドステップで立てているから車体が斜めになっており、よくわからない。
    センタースタンドや、ジャッキの類があれば別だが、この確認窓を覗く作業は一人では厳しかった。
    もう一人いれば一人が車体を真っ直ぐ立て一人が窓を見るのがいいだろう。
    一人ならば、ハンドルをロックしたまま、車体を立て、屈んで見るのがいい。
    はじめハンドルをフリーにして車体を立てたらバイクが倒れそうになり、安心して屈めず、よく見ることが出来なかった。
    ドラッグスター250のオイル確認窓を見る場合、ハンドルをロックしたまま車体を立てる、ここが大事だ。
    そうして、中々、窓に見えないなあ、などと呑気にやっていたら、オイルを入れすぎてしまった。
    1.8ℓくらい入れたのかもしれない。
    またドレンボルトを外し、少しオイルを抜いた。
    これは本当に無駄な作業だった。
    はじめは少なめに入れ、確認窓を見ながら小まめに足していけばよかった。
    結局、オイル交換に半日の時間を費やしてしまった。
    何とかできたが、色々と反省点ばかりの作業となった。
    交換だけではなく、抜き取ったオイルの処理や、油まみれになった手や道具など、作業後の細かい残務処理もある。
    オイル交換。
    文字にすればたった五文字。
    出来ないことではなく誰にでも出来る作業だが。
    いざやってみると、中々、大変な作業だった。





    My テリー

    今日はテリーの掃除をしたんだ。
    2時間くらいかかったよ。
    少しばかりの汗もかいたんだ。
    日々テリーに乗っていて、こんなことを思うんだ。
    「今日は調子がいいな」
    「おいおい今日は機嫌がいいな」
    「このままどこまでも走れそうだな」
    ってね。
    でも、それとは逆に、こんなことばかり気になったりする時もあるんだ。
    「どうしたテリー?今日は何だか変だぞ」
    「体調悪そうだな」
    「どこか悪いのか?」
    でも、勘違いしないで欲しいんだ。
    私だって何も今までずっとこんなことを考えてきたわけじゃないんだよ。
    何台もの車やバイクに乗ってきたんだけどね、正直言って、それほど大事にもしてこなかったんだ。
    テリーなんてイカした名前もつけていなかったしね。
    ただ乗っているだけで、特に興味もなかったんだ。
    それと同じようにね、実はこれまで自分の肉体についても、ほとんど興味がなかったね。
    人間として自分の肉体に乗っている感覚も希薄だったんだ。
    魂優位論みたいなもんでね。
    これといって大した病気もしてこなかったこともあるのかな。
    だから、生きているも死んでいるもなかったよ。
    本当のところ夢も希望も何もなかったね。
    なんだろうね。
    こうしてテリーに命を預けるように跨っていると、ようやく肉体と魂が一つになった気がしたんだよ。
    いつ死んでもおかしくないからかな。
    バイクに乗っている人ならわかるよね。
    毎日のように命からがらの場面があるもんね。
    そうしてきっとどこかで本当に命を失くすバイク乗りが毎日のようにいるはずなんだよ。
    運もあると思うけどね、ただそれだけじゃないはずなんだ。
    自分の運転技術の不備や限界を知ってさ、自分の肉体やバイクの特性を知ってね、無理なく走っているかどうか、とかね。
    だから、自分の心臓に耳を傾けて、テリーの心音に耳を澄ましているんだ。
    最後まで、〈私〉を乗せて走って欲しいからね。
    「おまえは、もう、私そのものなんだ」



    テリー(ドラッグスター250)補修日誌

    今日はテリーの体をメンテして遊んだ。
    1週間ほど前から右フロントウインカーが高速で点滅しはじめたこともあり、amazonにてウインカーバルブ(電球)を購入していた。
    DS250 ウインカーバルブ
    ウインカーカバーを開けて、中の電球を交換するだけだ。
    +ドライバーさえあれば誰にでもできるが、こんなことでもバイク屋に頼むと工賃を取られる。
    カバーをはずし、バルブ(電球)を止める右側の押さえも外し、バルブ(電球)を押し回して取るだけだ。
    ウインカーバルブ交換
    逆の手順で、新しいバルブ(電球)を取り付け、元通りに組み付けた。
    正味5分程度の作業だった。

    その後、知人から購入した時から点灯していなかった右リアウインカーの修理に乗り出した。
    知人曰く「断線しているのか取り回しが悪いのかシートを変えてからランプが点かなくなった」とのことだった。
    右リアウインカーから伸びる線をたどり入念に見てみた。
    だが、断線らしきものは見当たらなかった。
    得意のネット検索の結果、そうであるなら、アース線が怪しい、と見当をつけていた。
    ナットで固定されている右リアウインカー下のアース部分をスパナで外し、アースとワッシャーをサンドペーパー(紙やすり)で磨き、錆を取り、再び取り付けてみた。
    リアウインカー不点灯
    すると、見事に、点灯した。
    やった!
    これには感動した。
    勘があたったことが嬉しい。
    壊れたクルマ奮闘記あたりから何となくほとんどのことは自力で直せると気づいていたが、これで完全なる自信を得た気がする。

    最後に、ヤマハ製のキャブレター車特有の症状であるインシュレーターの補修を行った。
    インシュレーターとは、エンジンとキャブレターを繋ぐV字型のゴムだ。
    ゴムということで亀裂が入りやすく、知人に聞けば、大体2年くらいでダメになり、交換するものらしい。
    亀裂が入ると、エアクリーナーからだけでなく、亀裂部分から吸気し、正常な混合気が作れなくなり、走行不能となる可能性もでてくる。
    もうこれ以上、余分な金はないから、この部分だけは早めに修理しておきたい箇所だった。
    部品自体でも純正品だと6000円もする。
    amazonにあるのは、汎用品で3000円前後のものしかなかった。
    汎用品は安いのだが、正規品がゴムの内部に繊維での保護があり表面に亀裂が入っても中までヒビが至らないケースがあるのに対し、汎用品はただのゴムだから亀裂が入れば、即、吸気する、という欠点があるとのことだから、あまり気が乗らなかった。
    そもそも、インシュレーター交換は、タンク、エアクリーナー、キャブレターをばらさなければならず、手間がかかり、面倒だ。
    そこで、得意のネット検索をしたら、試してみる価値がある良い情報があった。
    同じゴムであるから、靴底を修理する為のシューズドクターというゴムの補修剤でこの危機を脱することができる、ということだった。
    よし、これなら安上がりだし、論理的でもある。
    インシュレーター補修をシューズドクターでやってみるつもりでバルブと同時にamazonで注文していた。
    問題のインシュレーターを左側から見ると、恐ろしく亀裂が入っている。
    インシュレーター亀裂
    反対側はどうなっているかと覗くと、右側にはエアクリーナーがあり、よく見えない。
    エアクリーナーは簡単に外れそうだった。
    案の定、六角レンチで2点緩め、ホースバンドをプラスドライバーで緩め、ポッチを引き抜くと、簡単に取れた。
    そうして再び覗くと、予想に反し、右側部分は、ほとんど亀裂が入っていなかった。
    インシュレーター右側
    エアクリーナーのおかげで風にさらされず、劣化していない、ということだろうか。
    このゴムの亀裂は、多くのバイクブログではエンジンを支えているから重みで亀裂が入ると書いてあったが、そうではなく、ただ単純な風化なのではないか。
    左の亀裂に重点的にシューズクリーナーを塗り、付属のハケで伸ばした。
    はじめ説明書どおりに厚めに塗ったのだが、うまくのばせず、鍾乳洞のツララのごとく液だれした。
    難しいなあ。
    そこでしばし思案し、説明書には靴の修理のことが書いてある、という単純な事実に気づいた。
    まだ結果が出ていないから断言できないが、塗った感じでいえば、亀裂に塗りこむ感じでいい、と思う。
    一応、せっかくエアクリーナーも外したことだし、ついでだから、右側も少し塗った。
    あとは24時間乾燥させるだけだ。
    インシュレーター補修後

    今回、1300円程度で済んだが、バイク屋に頼むと最低でも10倍はかかっただろう。
    そう考えると、かなり安く済んだ。
    何より、バイク屋という専門家ではあっても赤の他人に触られるより、友人である私と触れ合いの時間を持てたことで、きっとテリーも喜んでくれたはずだ。



    今回使用したモノ。


    ライダーは宇宙飛行士に似ている

    一昨日、バイクに乗り始めて10日くらいで、早くも砂利道で転倒した。
    とはいっても、駐輪場手前で、減速していたから、大した事はない。
    膝を擦りむき少し腫れ、バイクが被さってきたことで変な捻り方をしたのか太ももの付け根が少し痛む程度だ。
    不意に、少年時代を思い出した。
    まずは小学生の頃、野球部の時、スライディングして膝を擦りむいた日のこと。
    あとは、中学生の頃、ラジコンをしに行った、他校区の公園での出来事を思い出した。
    当時、ビーバップハイスクールの影響甚だしいオツムの軽い隣の中学校のヤンキー集団に囲まれ、
    「どこの校区でラジコンやってるんだ!」
    とか、わけのわからぬことを言われ、
    「みんなの公園で」
    と言い返したら、通販で買ったのだろう伸縮する例の警棒で、思う存分殴られたことがあった。
    あの時と同じくらい、この2日間、ちょっとした痛みとの戦いだった。
    だが、痛いだけで、死ぬわけではない。
    私の座右の銘である人間万事塞翁が馬でいうならば、改めて、バイクに乗ることの危険性や、ライディングの方法など思考する良いきっかけになった。
    バイクに乗るには、それなりの防御服と、運転技術、基礎体力がいる。
    いわば、バイク乗りには宇宙飛行士並みの装備と知識と体力が必要なのだ、と気づいた次第だ。
    今後、ライディング時の服装や、走行時の方法論の確立、ライディングの為の筋トレなど、考えてやっていこう。


    バイク砂利道で転倒膝写真

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