日系および日本人の在米作家で創る電子書籍月刊文芸誌『りとると文庫』について

    きみは、米国在住の日本人で創る、無料の電子月刊文芸誌、『りとると文庫』を、ご存知だろうか?

    いや。
    実を言うと。

    僕も、正直、知らなかった。

    ならば何故知ったのか。

    それは、どこで調べたのか、公開していないはずの僕個人のPCメールアドレスに『りとると文庫』の編集長・渡辺京子さんからメールが届いたからだ。

    多分、どこかのサイトを見て、ランダムに、文芸関係者に送ったと思うので、このブログを見ている多くの文芸関係の方のところにも届いているのかもしれない。
    ここまでは、よくあるサイトのCMであり、特にこのブログで紹介するほどではないし、今時珍しくもない。

    では何故、わざわざブログに書いたのか。

    それはひとえに。
    この電子書籍型文芸誌を見て、
    「なるほど、こういうやり方もあるのか」
    と感心したからだ。

    一番感心したのは、運営の方法として、紙の雑誌の要領で広告を出しているところ。
    聞いていないから本当のところはわからないが、多分、個人の商店のような方からの依頼と既存のアフィリエイト広告とを混ぜて表示させていると思う。
    電子書籍なので自分で作成すれば費用は無料でありながら、この方式で、広告を表示させることで、少しばかりの収益も得ることになる、あるいは可能性としてあるわけだ。
    巻末に『りとると文庫』へのアクセス数は月25万件とある。
    世界でこの数字だとしたら少ない気もするだろうが、文芸サイト運営者ならわかるだろうが、今時文芸誌で、しかも日本語で、この数字を獲得するのは大変なことだろう。
    だからきっと、僕にメールを送ってきたように、この渡辺京子編集長は、カリフォルニアの地で、日本語の文芸誌を発刊しそれを発信することに、かなり真面目かつ真摯に、情熱を燃やし、頑張っておられることだろうと察する。

    つまり、そういうところで、共感したのだ。

    ちなみに、一部を抜粋すると、渡辺京子さんのメールには、この電子書籍の目的として、こう記してあった。

    老若男女にいたる幅広い対象者に日本語に親しむと同時に感動を伝えることが、「りとると文庫」の本来の目的であります。幅広く皆様方々からの寄稿をお待ちしております。またご意見、並びにご希望を伺い、更に内容の充実を計って行く所存です。



    中身を読むと、電子書籍でありながら従来の雑誌を模している部分で、逆に文章自体の読みにくさも感じたが、しかしそれ以上に、目的通り、アメリカ在住の日系人や日本人の日本を思う気持ちとか、飾らない生活模様が垣間見えて、そういう部分で、なかなか僕なりの新しい視点を獲得できたし、再確認できて、面白かった。
    アメリカの地で何代か生きてきて、きっと本物の美しい日本語を忘れる世代が現れることを懸念し、俳句や短歌や川柳や、日本文学を通し、日本独特の言葉の文化を継承していきたいと思ってのことだろう。
    離れているからこそ、その想いは、僕ら日本に住む日本人以上のものだと感じ取れた。

    興味があったら覗いてみて欲しい。
    そうして寄稿したい人は、してみたら、どうだろう。
    寄稿などの詳しいことを僕は全く知らないから、話を聞いて出来ないこともあるだろう。
    だが、好きな文芸を通じ、好きな日本語を通し、海外と交流することは、決して悪いことではなく、むしろ僕らにとって、とても有益なことではないだろうか。

    りとると文庫

    ※『りとると』とはリトルトーキョーのことだろう。

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