マイペース・マイワールド

    心持ち喧嘩せず

    もう一つの物語

    昨日は第五回福岡ポエイチへ行ってきた。

    終了後の飲み会でイベント主催側の人間として大阪文フリ代表の上住が反省を促してきた。

    私は、大好きなわかばを吹かしながら、こう言った。

    「作家がどうこう考える必要はない。そういうことはそういう人が考えればいい。色々な価値観があっていい。一つの事象に幾つもの物語があってもいい。もし現実と〈ぶんがく〉を天秤にかけ、現実をとることで〈ぶんがく〉がなくなるならば、私は迷わず〈ぶんがく〉を選ぶ」

    「もう文学フリマには出ないんですか?」

    「牟礼鯨が理不尽に入場禁止処分となっている現状が続いている。何もないふりをして行けるわけがない。もし行けば文フリの理不尽な判断を認めたことになる。文フリという場で〈ぶんがく〉をやりたいならばなるべく作家を守れ。商業誌は作家を守るがおまえらはすぐに作家を切り捨てる。それでは先が見えている」

    すると牟礼鯨が東京人の軽いノリで茶化すようにこう言った。

    「よっ、さすが、ざ☆ぶんがくまん!」

    もともとは牟礼鯨の人間関係の巻き添えでもあるから、卓上のビール瓶で頭をかち割ってやろうかと思ったが、やめておいた。

    代わりに、大人らしく、エッシャーの〈上昇と下降〉のポストカードを見せてやり、諭してやることにした。

    「おまえは今ココ。小柳さんも昔は階段に座って遠くを見ていたが今はココ。きみたちはココにしか世界はないと思いこみ延々とぬか喜びやぬか悲しみを繰返しながら同じところを歩き続けているのだよ」

    すると牟礼鯨はさも感激したとばかりに涙を流した。

    「そうかそうだったか。気付かせてくれてありがとう」

    上住と小柳さんとちゃんみおは呆れた目をし、錆助はいつまでも笑っていた。



    完。

    Posted by 森井聖大 on  | 0 comments  0 trackback

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