開眼

    それから幾日かすぎた。

    地底では数日だが、地上では数十年たっているだろう。

    みんな元気にやっているだろうか?

    もう死んでしまっただろうか?


    椰子金は物思いに沈んだ。

    鶴亀命「どうしたんだ若造、もう地上が恋しくなったのか?」

    椰子金「イヤ、別に。ちょっとそんな風に思っただけだ」

    鶴亀命「どうせあいつらは地上原理のウソに洗脳されたまま虚しく踊り死ぬだけだ」

    椰子金「地上ではすべてが噓の上塗りのデタラメばかりだ」

    鶴亀命「宇宙を想像しているつもりで悦に入っているボケナスばかりだ」

    椰子金「あいつらには想像力の欠片もない。ただ情報をインプットしてその気になっているだけだ」

    鶴亀命「その証拠に、地底を想像しろ、と言ったら、きっと何にも思いつかない。脳ミソが固まっているのだ。それでも自分の想像力の無さを棚に上げて、地底には何も無い、などと恥ずかし気もなく抜かしやがるのだ」

    椰子金「見えるモノしか見えない心盲だ」

    鶴亀命「ならば、おまえには、見えるか?」

    椰子金は、おでこのドリルを、ゆっくり撫でた。

    「今、クッキリ、見える。この地底世界の全貌が!」






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