さらばパチンコ

    パチンコ屋の透明ガラスの外は晴天だった。
    私は潮時を感じていた。
    パチンコ屋の通路のベンチでは、どこにも居場所がないじいさんが虚ろな目で、タバコを吸っていた。
    じいさん、アンタ、そこで何をしているんだ?
    こんな晴れた日に。
    打ちもしないのに、パチンコ屋にやってきて。
    そこで何をしているんだ?
    私は、約20年以上、そしてここ半年ほどはパチンコに全精力を費やしてきた。
    何もかもを犠牲にしながら自分なりの探求をしていた。
    大方の目処がつき、やめることに決めた。
    じいさん、外でビールでも飲もうぜ。
    だが、じいさんは力なく笑うばかりで、一向に立ち上がろうとしなかった。

    さよなら。





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