森井聖大ファンクラブ通信

    マイペース・マイワールド

    浦橋月葉氏のブログ閉鎖について

    このブログで何度か取りあげたこともある。
    知っている人は知っているだろう。
    あの浦橋月葉さんが、ブログを閉鎖するとのことだ。
    正直な感想をいえば残念だ。
    きちんとしたブログを適度な頻度で書いている文学フリマ界隈の知り合いは数えるほどしかいない。
    その唯一無為の一人がブログをやめる。
    勿体無いし、早計だと思うし、(本当のところをいうと)寂しくもある。
    実は数日前に浦橋氏本人からメールが届いた。
    ブログをやめる、お世話になりました的なものだったが、そこでも、おれは「早計だ」と返事をした。
    そうしてツイッターをはじめるというから、「そんなものはただの情緒の場で書き物をする場ではない」と言った。
    それでも「気持ちは変わらない、数日後に自身のブログできちんと説明する」とのことで、それを待っていた。
    一昨日その宣言どおり自身のブログでその事情を説明した。
    浦橋月葉ブログ閉鎖の記事
    上記ブログにあるように、この記事は3月か4月で消えてしまうかもしれないので、上記記事の内容を全文引用する。

    当ブログ「人の身の限りを思ひ日々綴る」を開設して、三年三か月の月日が流れました。拙文を多くの方にご覧いただいたことを、とてもうれしく感じております。

    しかしながら、本日が当ブログの最後の記事となります。

    思うところがあり、当ブログを閉鎖することに致しました。

    この三年三か月の間、毎日とまではいきませんでしたが、記事間隔を空けないように努めて頻繁に記事を書いてきました。定期的に文章を書くことを自分に義務づけたのです。

    定期的に執筆するという行為は、時間という外界からの制約の下で執筆するという行為です。純粋に自発的な行為ではなく、自己の外界に順応する行為です。しかし、自己の外界に順応する生き方こそ、限りある者としての宿命を有する人間にふさわしい生き方です。限りある人間に自発的行為を行うことが可能であるとしたら、外界からの制約に率先して順応しつつ行為するところに求めるしかないものと思います。

    しかし、単に期日通りに執筆するというだけでは、決して自発的行為とは言えません。文章の質などなんでもいいから書くのであれば、なんとでもなります。しかし著述家であろうとする者は、期日を守ることにのみ満足することは許されません。時間という制約を受けながらも尚且つ質の高い文章を書き得て、初めて著述家としての順応的自発性を発揮できたと言えるものと思います。時間的制約の下で尚も良い文章を書き続けられる人は、順応的自発性を発揮させた物書きとしての才能に真に恵まれた人であると言えるでしょう。定期的な執筆を義務としている人は世の中に多数います。文章を生業にしている人はそうでしょうし、商業性と関係なくとも定期的に執筆をしている人は、同人文学の世界に多数いる他、ブロガーにも多数います。

    しかし僕には、元々そのような才能が欠けています。僕が同人雑誌に参加して作品を発表することを避けた一つの理由は、定期的な執筆義務を負いたくなかったからです。時間に追われながら粗雑な作品を発表することを恐れて、個人として活動する道を選びました。それでも定期的に書くことの意義は理解しているつもりです。それができるようにならなければならないと思い、取り敢えずはブログを開設して、時間という制約の下で執筆を続ける義務を自らに課してきました。

    しかし実際には時間への焦りに駆られるばかりで、なかなか良い文章になりません。僕はこのブログの他の定期刊行物として、『公開詠歌会』という短い短歌入りの会話文を書いています。半年に一度という長い間隔なのですが、それでも次回作がなかなか思い浮かばず困っています。著述家として大成するためには、こうした苦労を乗り越えて常に書き続けなければならないと思いながらも、能力が追いつきません。ブログを書いていても疲れるばかりで、積極的に書く気になれません。これ以上続けても、成長できないまま粗雑な文章を垂れ流すばかりであると感じ、新年を機会にこうした状態と決別することを決意しました。

    これからは自分の非才を正直に認めて、文章が完成した時にそれを公開するという姿勢に徹したいと思います。元々このブログでお話している内容の大半は、同人誌即売会やパブーの場を借りて発表している著作の中に含まれているので、今後は専らこうした形で不定期に発表していきます。不定期の執筆に限定することは著述家として必ずしも優れた態度だとは思いませんが、それしかできないので仕方ありません。

    今後の活動の連絡手段としては、従来から設けてある浦橋天地堂ホームページ(http://tenchido.web.fc2.com/)を用います。もう一つ新たな連絡手段としてツイッターを設けました(https://twitter.com/geppa_gifu)。もっとも頻繁にツイートすることはありません。新規の活動報告や著作内容の紹介に留めるつもりです。

    これ以降の記事の更新は行いませんが、定期的に訪れて下さっていた読者の方にブログ閉鎖の事実をお伝えする必要があるので、三月末までは当ブログを放置しておきます。四月以降に完全閉鎖を致します。

    拙い内容のブログでしたが、それに付き合って下さった読者の方々が何人もいらっしゃったことを、自分はよく認識しております。三年三か月の間このブログを続けてこられたのも、この拙文を熱心に読んで下さっている方の存在を実感できたからです。苦しんで辞めたくなったときに拍手を送って下さった方がいたことは、ブログを継続する力になりました。それを勝手に閉鎖することは、そのように応援して下さった方を裏切るようで大変申し訳なく思うのですが、これ以上続けても良い記事を生み出せそうにありません。非才の我が身を、どうかお許しください。



    何故に、浦橋氏は、「非才」を連呼するのか。
    おれには、よくわからない。
    別に毎日更新する必要はないじゃないか。
    毎日書くとしたら、それはまとまった記事ではなく、まとまった記事の構想になる日常や小説の執筆経過を語る三田誠広さんのブログのようでもいいではないか。
    浦橋月葉さんが自らにどれほどの理想を求めていたかは知らないが、その【人の身の限りを思ひ日々綴る】のタイトル通り、日々限りあるものの思いを綴ればいいじゃないか、と思う。
    その裏に「非才」と連呼しながら、「非才」に甘んじない嫌らしさが垣間見える。
    おれは、全く納得できない。
    ブログで何を大層なことを考えていたのか。
    適当に渾身の馬鹿げた想いをブチマケルだけでいいじゃないか。
    不屈の名作映画【横浜愚連隊モロッコの辰】で戦後復興と共に仲間がどんどん愚連隊をやめていくなか「おれはヤクザじゃねえ。愚連隊なんだ」と最後まで愚連隊として戦ったモロッコや小鉄の姿を思い出す。
    北野武の映画【アキレスと亀】で例えると、また一人川に飛び込んで死んだのか。
    だから、おれは、そんな記事に【拍手】なんてしない。
    何にも良いニュースじゃない、ただインターネットがますます寂しくなるだけだ。

    Posted by 椰子金次郎 on  | 2 comments  0 trackback

    2 Comments

    浦橋月葉 says..."森井さんの思いはよく伝わりました"
    ありがとうございます。森井さんの思いはよく伝わりました。

    「適当に渾身の馬鹿げた想いをブチマケルだけでいいじゃないか」

    それは、文章を発表することについての一つの考え方ですね。でも、僕の考え方とは違います。

    文章は社会に対して、他者に対して公開するものです。そうである以上、些細な言葉であっても、社会に対する責任が発生する。言葉に責任を負いつつ言葉を発するためには、ただ思いをぶちまけるだけではいけないと思うのです。

    『「非才」と連呼しながら、「非才」に甘んじない嫌らしさが垣間見える』
    優れた洞察をされていると思います。その通りなんでしょう。でも非才であっても言葉を発すればいいのだという考えには、僕は賛同できません。そのあたりに、僕と森井さんの文章に対する感覚の違いがあるみたいですね。

    でも、僕に対して正直に気持ちをぶつけてくれた森井さんの言葉をとてもうれしく感じています。思いをぶつける貴方の言葉は、僕の心に深く染みわたっています。

    ありがとう。
    2013.01.06 11:24 | URL | #- [edit]
    森井聖大 says..."Re: 森井さんの思いはよく伝わりました"
    浦橋さんへ

    コメントありがとうございます。
    コメントの「非才」について色々言いたい部分もありますが、長くなりそうなので、ここでは言いません。
    この活動自体をやめるのでなければ、またいつか、どこかでお会いするでしょう。
    その時に、また。
    2013.01.09 01:23 | URL | #- [edit]

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