密林社さんの仕事の速さにクタクタになった。でも本当に「ありがとう」

    昨日製本し、今ようやく断裁梱包して箱につめた。
    仕事から帰って、この作業をすると、もうくたくたになる。
    いよいよ処女長編小説『交響曲』をアマゾンで販売開始する。
    明日、発送だ。

    『交響曲』はいわゆる鎮魂歌のつもりだった。
    創刊号に書いた『幻想的自分史ー宿命ー』という過去の記憶からはじまったのだが、これだけでは何も解決しなかった。
    2号で『時代』を書いてもまだだった。
    3号で『透明な雨の色』を書いてもまだだ。
    いつからか、時代の中でひっそりと死んでいった人や、戦争のことを書く過程で英霊や遺族や形のない霊魂と、精神世界で触れあっていくなかで、もうそんな全ての声なき哀しみを一身に背負いたいと思いはじめていた。
    今度は本気で世界と向き合って自分のことをオブラートに包まず浮遊する哀しき霊魂と同じようにぼくを含め全てを鎮魂するものとして書かないといけない。
    そう決意し、6号で『アンダーワールド』を書き上げた。
    だから、後半のぼくの小説しか知らない人が読んだら、とてもリアルな話だと思う。
    眠っていた記憶のなかに入っていき、リアリティのある風景だけ探した、ぼくなりのリアリズムだ。
    この『交響曲』を書きあげてから、もう記憶に用はなくなったのかもしれない。
    七号は骨休めだった。
    八号から十号までは、脳内旅行とでもいうのだろうか。
    リアルよりも面白いものを探す旅にでた気がする。
    そうして、まだ、その旅の途中にいる。
    この本には、本当に感謝している。
    是非、手にとって、読んでもらえたなら嬉しい。

    『交響曲』amazon販売ページ

    しかし申し込んで次の日だから本当に密林社さんの仕事の速さには驚いた。
    今年はのんびりしようと思っていたのだが、家に帰り、疲れた体に鞭を打ち、本を作る作業をした。
    嬉しいことなのだが、
    「どうせ売れないのに何故こんなことをしているのだろう」
    と思う時がしばしばある。
    もともとこんな面倒なことは嫌いな性格なのだ。
    だが、やめるわけでもなく、せっせと細々と作業を続ける。
    「何やってんだい」
    と自分のなかの、もう1人が言う時もある。
    「何やってるんだろうね」
    とさらにもう1人が苦笑する。
    その真ん中で、ぼく自身は、淡々と作業を終わらせた。
    もう夜の3時になっている。
    くたくただ。
    焼酎でも飲んで寝るとしよう。

    「ありがと」

    何故かはわからないが、この言葉が、今一番ふさわしい気がした。

    ※密林社さんは、流通コードを持っていない個人や同人誌の為にアマゾンで販売してくれる。
    多分今さらこの場で言うまでもなく有名だと思うが、感謝の意をこめて、あるいは、もしかして知らない人もいるかもしれないので、一応書いておく。
    下記のサイトにいけば詳しくのっている。
    密林社HP
    みなが流通にのせることで、きっと既存の出版社→問屋→書店の経路は意味をなくしてくるだろう。
    システムが自らの利権のために変わらないなら、多数の利でぼくらが現実を変えたらいい。
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