マイペース・マイワールド

    金持ち喧嘩せず

    『分裂病と人類』と『私とK』と『文学フリマ』

    「きみはS親和者なのに発症しないんだね」
    それからKは、深く考え込むように、ぽつりぽつり、こう言った。
    「ぼくときみとはそんなに変わらない。きみは統合失調症の病前性格にぴったりあてはまる。それなのにきみはいつまでたっても発病しない。不思議でしょうがない」

    それがこの話の始まりだ。

    さらに続けてKはこう言った。
    「きみのほうがキ○ガイなのに」
    「私は正気だけど」
    私とKは、ドトールの喫煙テーブル席で、むかいあって座っている。
    Kは吸っていた煙草を灰皿に置き、カバンをさぐり、一冊の本を取り出した。

    それが、中井久夫『分裂病と人類』だった。

    Kは、それからずっと下を向きながら、珈琲を飲み干しつつ煙草を3本立て続けに吸った。
    そうして帰り際、こう言い残し、そそくさと走るように店外へと出て行ったのである。
    「きみになら書けるだろう。いや是非とも教えて欲しい!
    S親和者が、病人でなく、現代社会で生きていく手段、あるいは方法を!」


    病気でない私に書けるはずもない、Kはどうかしていると私は思った。
    だが、やはり気になったので、それから数日かけて、私は、『分裂病と人類』を読み終えた。
    その後、参考書籍として、浅田彰『逃走論』、ウィリアム・オールマン『ネアンデルタールの悩みー進化人類学が明かす人類誕生の謎』なども読み足した。

    そうして歴史的大著『宇宙時代の処世術』を書くことを決意した。

    この歴史的文学的書物は、2014年5月5日、第十八回文学フリマで発表する。

    『分裂病と人類』では狩猟採集民族的精神疾患である統合失調症(旧名:分裂病)と、農耕民族的精神疾患である双極性障害(旧名:躁鬱病)が語られただけであった。
    私は農耕民族の中の狩猟採集民族である自身の生き方を省みながら、さらに、ここから論を推し進め、現代を代表する精神疾患であり統合失調症と感情障害を兼ね備えた時代的病ともいえる統合失調症感情障害の謎を紐解きながら、現代の社会分析をおこない、現代人あるいは精神病理学はたまた精神医学の、いうなれば人間界の新たな転換期となる論文を発表するつもりである!

    ワッショイワッショイ!



    余談。
    Kは真っ直ぐな目をしていた。
    またもや入院でもしているのか、あれからもう3ヶ月あまり、連絡はない。
    おまえは今、保護室か?閉鎖病棟か?
    心配は要らない。

    「大丈夫だ!あとは、おれに任せろ!」


    coming soon


    文学フリマHP

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