第三回福岡ポエイチ(私的)報告ラスト『一つのメルヘン』

    第三回福岡ポエイチが終わって1週間。
    充実していた1日だった。

    当日、会場へ着くなり、咲夜三恵さんと二人で『ふわふわ舎』をやられているにぎにぎさんがやって来られた。
    「あなたのブログ読んで、シオンの娘に行ったけど、結構高かったよ」
    「ああ、すみません。高かったですか」
    私が恐縮していると、「いや、でも良かったよ」とエロオナニスト宣言と超S宣言の2冊を購入してくれた。
    この『シオンの娘』に行った時の様子は、ご自身のブログ記事(ノアの約束の舟?)で紹介されている。もちろん行ったことがないくせに紹介した私より、数段詳しい現在の様子が書かれている。これから行こうと思っている方は是非とも参考にして欲しい。ちなみにセットで8000円だったとのこと。あとにぎにぎさんや咲夜さんと近日実現するかもしれない大分県内の詩人・表現者が集うオープンマイクイベント『大分ポエトリー(仮)』構想について少し話をした。こちらもどうなるかとても楽しみ。

    その後、去年も来ていた『小柳日向』が気になる色黒のおじさんがやって来た。
    「今年は小柳さんは来ますか?」
    「昨日来たみたいです。大坂文庫のところに」
    そう教えてあげると、かなり慌てた様子で、
    「えっ!昨日も来たのに気づかなかった!大坂文庫ってどんなブースでしたか?」
    と更に尋ねてきた。
    「うーん昨日いなかったからブースはわからないのですが、春風亭昇太似の男が座っていたと思います」
    「ああ、あそこか」
    納得した様子だった。
    そうしてエロオナニスト宣言を購入してくれた。

    その後、目の前のブースにいた高森純一郎氏の友人がやってきた。
    「高森が超S宣言が面白かったと言っていたので、一冊ください」
    「そうなの?高森さんのブログの感想読んだけど、とても面白かった感じではなかったな。超S宣言より、きみには是非ともエロオナニスト宣言を読んでもらいたい」
    私は、この綺麗な顔の人に、どうも私のオナニー自伝を読ませたくて仕方なくそう言った。
    すると、
    「わかりました、じゃあピンクで」
    と購入してくれた。

    その後、前回まではサークル参加していたが、今回は閲覧室にのみトリスタン・ツァラの戯曲を置いていた、メインストリームという雑誌をやっているダダイストの山本桜子さんがやって来た。
    今回は黒のワンピースで喪服のように一見地味だがよく見るとセクシーな衣装で、エロオナニスト宣言と超S宣言をかがんで読んでいる時、胸の谷間が見える仕組みになっており、ノーブラっぽいと思案しつつ、どうしていいかわからず、思わずにやけてしまっていた。
    そのところに、桜子さんが、尋ねてきた。
    「どちらがオススメですか?」
    「超S宣言の方が桜子さんにあってるかも。反社会的だしね」
    「そうですね、エロオナニストは私には大人すぎます」
    そう桜子さんが胸の谷間を見せながら言うので、
    「いいえいいえ!これは子ども、中学生男子向けなので、もう桜子さんには必要ありません!」
    と少々声を荒げてしまった。
    そうして超S宣言を購入してくれた。

    あとは前回の打ち上げで私を弄んだ詩人ミッド氏が超S宣言とエロオナニスト宣言を、読詩会@fukuokaのあみのきょうこさんが超S宣言を、ポエイチの司会でも活躍した平地智さんがエロオナニスト宣言を、小倉芸術会の方が超S宣言とエロオナニスト宣言を、バンドマン風の若い男性が何度か立ち読みしたあと最後ブースに訪れてくれて「気になってしかたない」とエロオナニスト宣言をなけなしの金で買ってくれた。

    あとは歌人で一日目のゲストパフォーマーだった黒瀬珂瀾さんが何度かブースまで来てくれた。何度かページをめくって、どうにも気になっている風だったが、結局何か言いたそうだったが何も言わずに去っていった。何か声をかけようかと迷ったが、実は前回の打ち上げで、黒瀬さんがそんなにも有名な歌人と知らなかった私は、「あなたも俵万智みたいに売れる短歌作らないと」と傍若無人に説教してしまっていたので、どう話しかけていいのかわからなかったのだった。

    その後、無事閉場し、打ち上げへと向った。

    一番はじめに居酒屋につき、一番奥の席に座り、まずわかばを吸った。牟礼鯨は普段煙草を吸わないが酒を飲むときだけ吸う部類らしく、わかばをあげ、全日本わかば愛好会に入会させた。
    「なんで、M月来ないんだ」
    と責めたてると、
    「おれ、M月に似てるかもしれないが、M月ではない」
    と言った。
    仕方ないので直に渡そうと思って持ってきていたM月への提言書を渡した。

    その後、三角みづ紀さんと主に友川カズキ氏についてや、中原中也、小林秀雄、ボードレール、音と言葉、詩と小説についてなど意見交換した。
    合間に鯨が、
    「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」
    と歌いながら合いの手を入れ邪魔をした。
    それでも三角さんは私が突如思いつきで投げかけた問いかけにほぼ全て答えてくれた。
    日頃から色々なことを考えながら詩作しておられることがわかり、あまり賞について偏見はないのだが、さすが中原中也賞だなと思った。
    真面目な方なので、これはだからこそ中原中也賞を受賞したというより、受賞後、いい加減ではすまないそのような責任感がでてきた結果だろうとも感じた。

    更には最後、主催者である夏野雨さんのお腹を触らせてもらった。一回目は突き出たお腹が珍しくこのなかに子どもがいるんだなあという純粋な気持ちで子どもを触る感じであったが、第三回福岡ポエイチ(私的)報告もこれで最後になるので、最後に正直に近代文学らしく告白すると、二度目からは、なかの子どものことは忘れ、ただ夏野さんのお腹を触る機会はこの時しかないと思い、子どもなどはどうでもよくなり、ただただもう無我夢中で夏野さんの体を触るというただのセクハラおやじと化していたのだった。

    打ち上げ後、鯨と飲みに行く前に、中洲川端駅まで高森さんとその友人の方と話しながら帰った。
    友人さんが、
    「今回購入したのはあなたのピンクの本だけでした」
    と言ってくれた。
    私は喉元まで出かかった言葉を飲み込んだ。
    最後はっきりさせたくて仕方なかった。
    だが、もう永遠の謎のままでもいい、はっきりさせたが最後、また新たな人類学的な問題が浮上し、それについて考えなくてはいけなくなるのだから。

    それから鯨と二時間ばかりM月の悪口を言いながら過ごし、第三回福岡ポエイチという至福の1日が無事終わった。

    最後になるが、大事な時期に身を挺して無事イベントを開催させた夏野さん、そうしてポエイチ実行委員のスタッフの皆様、福岡の2日間を盛り上げた参加サークルの皆様、来場者の皆様に感謝したい。
    どうも、ありがとう。
    開催は本当に大変だと思うけれども、一参加者として、是非とも、また来年も参加したい。



    さて小石の上に、今しも一つの蝶がとまり、
    淡い、それでいてくっきりとした
    影を落としているのでした。

    やがてその蝶がみえなくなると、いつのまにか、
    今迄流れてもいなかった川床に、水は
    さらさらと、さらさらと流れているのでありました……

    中原中也『一つのメルヘン』より

    コメント

    子どもの頃の

    エロワクワク!?が懐かしい!!
    「エロオナニスト宣言」の
    珠玉の文章を読んだ後の、読後感(達成感)です。

    九州では、福岡市が何でも1番だとは思わないけど、
    人が集まる所には、いろんな色が混ざり合う!
    混ざり合わない?から面白い??

    でも?
    サッカー日本代表には、
    小さく生きた?黒田官兵衛で有名な?大分から、
    二人も選ばれている。

    大きく生きて!?
    大分から日本へ世界へ!!
    文学日本代表!として、
    お互い?がんばりましょう!!

    Re: 子どもの頃の

    にぎにぎさん

    感想ありがとうございます!あまり地域にこだわりがないので、本当は世界一周しながら書きたいのですが、現実は、交通の便というのはありますよね、福岡も交通網が整ってますし東京大阪もそういう面で人が集まりやすい。もちろんそれと書き手の質とはまた別の話ですが、人口の違いはありますね。今度豆塚さんが大分の別府でzine展をするそうなので行ってみます。さて人はどれほど来るのか、やはり来ないのか、ちょっと楽しみです。
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