無一文の境地

    無の境地には達することはできずとも、無一文の境地には達した。
    現在の私は、どうにか体裁の整って見える一般市民であるが、実際の心情はホームレス同様である。
    財布に1円の金も入っていないのだから、日常生活での迷いが無いのである。
    例えば、ふとした瞬間にどうしようかと思いながら何気なく買って飲んでいた珈琲も、買う金がないのだから迷わないのである。
    しばし携帯電話は止まっているが、こちらとしては特に不自由のない生活を送っている。
    ただ私に連絡がとりたい人(借金取りなど)はさぞかし困惑していることだろう。
    私としても何もこのまま踏み倒すつもりはない。
    金が入れば払うつもりでいる。
    この場を借りて申し上げたい。
    「少々お待ちいただきたい!」
    今日は図書館に行き、本とDVDを借りた。
    ご存知かと思うが、図書館は無料である。
    但し、図書館カードを作るには住民票が必要だ。
    このへんがホームレスには難しいが、ぎりぎり市民生活者な私には可能なところである。
    今回、DVDは、『市民ケーン』と『惑星ソラリス』を借りた。
    無料で1週間レンタルであるが、なにぶん暇なので、もう観終わった。
    本の方は、皇室ジャーナリストの河原敏明氏が入念な取材をし書き起こした『謎につつまれた悲劇の皇女・天皇家の隠し子』である。
    本は2週間レンタルであるが、読みやすい本なので、現在半分ほど読んだ。
    内容としては、大正天皇の子どもであり、昭和天皇の妹にあたる一人の女性の話だ。
    生まれてすぐに世間から隠され尼寺に入れられたという話だ。
    なぜ隠されたのかというと、昭和天皇の弟にあたる三笠宮と双子であるからとのことだ。
    どうやら古来から日本では、双子や三つ子などが産まれると、畜生腹といわれ、忌み嫌われていたとのことである。
    犬猫は一度に何匹も子を産む、人間でありながら犬猫と同じく何匹も産んだとなると、まるで犬猫だな、畜生同様だな、畜生腹だな、とのことである。
    さらにその双子の性別が違っていたら、情死者の生まれ変わりである、との俗説があったとのことである。
    この隠し子話、皇室は全面否定したらしい。
    だが、まだ途中ではあるが、多分本当のことだろう。
    取材に答えてくれた人の実名をあげていて信憑性も有る。
    現在も続く日本人の象徴らしく体裁ばかりで、個人を省みない皇室的な、あり得る話だ、と納得しながら読み進めている。
    しばらく図書館に通うことになるだろう。
    ちなみに、もう一冊借りた。
    熊本を舞台にした夏目漱石『草枕』である。








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