警察との会話2「いまがインターネットの転換点ですよ」

    本当に腹ただしいばかりだ。
    こうなっては、私だって、ムキになるしかない。
    軽い気持ちで文学活動などしていないのだ。
    私はドストエフスキー以来の文豪であり宇宙最後の文学者なのである。
    ということで。
    本日、警察へ電話した。
    「私は痩せても枯れても太っても文学の徒だ。あの記事は削除しない」
    すると警察は、こう言った。
    「世間が許さない」
    「世間とはきみだろ。きみが許さないんだろ。by太宰治」
    「あなたが表現の自由を主張するのは構わないが」
    「何で私が主張しなきゃいけないんだ。きみが表現の自由を主張するんだろ」
    「は?何を言っているんですか?」
    「ちょっと錆助風に言ってもいいか」
    「どうぞ」
    「おいおい日本はどうしちまったんだよお、和尚ならまだしもよお、例えば、一般の一個人がよ、自らのブログにしろ、ツイッターでもどこでもいいけどよお、何かの種類の言葉を発しないことを気にかけたりよお、こんな風な警察登場に怯えたりよお、ましてや逮捕の予感に怯えたりしながらよお、一体どこの誰が自由に書けるんだよお、そもそも表現の自由って個人が主張するもんかよお、憲法って国が守るもんばってん、国がやるべきことは国民に表現において不自由を感じさせないことたい、警察が国民に表現の不自由を感じさせたらよお、それで表現の自由はなくなるばってん、百歩譲ってよお、世の中には色々な人がいるから通報があってもいいけどよお、だけどよお、警察がこういうことでいいわけがなかとよお、ばってん国家権力が一々「世間」などという、よくわからないものを持ち出してよお、「口を慎め」とか言い出したらよお、個人のブログにまで介入しはじめたらよお、もうこの国に表現の自由はなくなるとよお、そもそも、一個人にはよお、唯一の発信の場所でよお、表現の場所だよお、それがインターネットなんだよお、それしかないばってん、か弱き一個人の小さな発言までもよお、逮捕という市民生活を脅かす脅迫的言辞で押さえつけたらいかんとよお、もう一個人が自らの意見をいう場はどこにもなくなるたい、まかり間違えば検閲のような任務についているんだからよお、ばってんこのことだけはしっかりと胸に刻んでおいて欲しいとよお、「表現の自由」とは、しがない一個人に、「表現の不自由」を与えないことをいう。あの記事を殺害予告と受け取った者が果たしているのかも疑わしいけどよお、もしそういう人がいたとしても、大文学者の和尚はよお、警察や通報者の誤解をとくためによお、野暮を承知でよお、フィクションだ、と同じブログ内で書いたじゃねえかよお、それでもよお、和尚が仮に今回法律違反だと逮捕されるならよお、完全なる不当逮捕だよお、本当にこの国はどうかしているとしか思えんたいねえ、ばってんよお」
    「だとしても、何を言ってもいいわけではないでしょ」
    「当たり前だよお、何を言ってもいいとは言ってないよお、このブログについて話しているんだよお」
    「そうですか。わかりました」
    「ちょっと素に戻るけどね。でも、なんで、すぐに警察に通報するんだろうね。異常事態だよ。こんなことしてたら個人の表現の場であったインターネットは壊滅危機になりやしないか。今ではっきりわかったが、それに加担しているのは、間違いなくきみたち警察だよ。これから、この錆助通報事件が、どのようなことになるかはわからないけどね。
    ネット上の表現の自由どこまで フランスが揺れた「Twitter裁判」
    こんなフランスで起こったような事件は、日本においては、議論や話題にすらならず、警察の介入をまるで検閲のように感じた小市民が、納得はできないが逮捕に怯え、記事削除や発言削除をし、知らず知らずの内に闇から闇へ葬られていくんじゃないかね。だとしたら、まるで緘口令を敷かれたようなものになるだろうね、この先、もはや、個人が個人として表現できる場所はどこにもなくなるんじゃないかな」
    「ええ、しかし、それはまた別の問題ですよお、そろそろ会おうよお、おれ、宇宙最後の文学者の顔をこの目で見てみたいんですよお。あっ、おれも、錆助さんになれたよお」
    「きみも少しは錆助の真似が上手くなったじゃないか」
    「ええ、だってわたくしも結局このブログの登場人物の一人でしょ」
    「そこまでわかってて何故それほどまでに削除を要求するんだ」
    「今回、全て読ませてもらいまして、面白いんですがね、ただ国民みなが文学者ではありませんよ、あなた方文学の世界では許されても、ほとんどみな日常言語で書いていますし、そう思って読むんですよ、あなた曰く「これはフィクション(噓)だ」といい、しかし「真実だ」という、そんな理屈だってわたくしどもにはわかりません。あなたの方法は社会では通用しません、まあ、あなたはインターネットを社会とは思っていないようですがね。もうほとんどの人にとって現実そのものなんですよ。これだけは言えます。今がインターネットの転換点です。それも最終段階です。あとは、あなたが、どうするかです」
    「わかっちょんわい」
    そして私は電話をきった。

    しかし誰が予想しただろう。
    あのブログ記事が、これからのインターネットの転換点として物議を醸す歴史的な社会事件となること、を。
    そして、それとは別に、22世紀の文芸評論家は谷川俊太郎全集の年譜に小さくこう書くことだろう。
    ※錆助事件とは谷川俊太郎九州遠征時に起きたチン事件であった、と。



    コメント

    No title

    おかげさまで、うちのおばあちゃんは、無事、阿蘇から大垣に避難してます。人生は面白いですね。

    一読者として、ちょっとヤバい表現かなぁ、と思った文章でしが、そうか、ヤバかったか! しかし、前後の文脈から、くすぐり殺しの刑、とか、頭なでなでご老人の詩人に甘え殺されたい、とか、一言で言えば、肉体面で断じて無く、精神面の話における表現である、ということは、はっきりして書かれている文章ですから、逮捕とかはないと思います。殺し文句、という単語もある。戦前は、精神的な言語においても、思想犯として、公共を乱すおそれあり、と、なんというか、クレイジーだったですね。

    削除は、いや、よくあることですね。全文削除、とかね。とばっちりやな。天皇陛下も、言霊の国において、精神的な表現、それは、よく読めば、肉体的ではない精神的な表現を、誤読なされることをは、望まない。要は相手は権力であり、日本の権力は一市民から見ても、雰囲気に頼っているところがあり、おんなじ文章でも、紙より、電子媒体の方が、誤読されやすいっぽい雰囲気だから、ちょっとヤバいから、自粛してくれ、という、警察の気持ちも、わかる。警察官は文章の徒ではないからです。ただ、インターネットにおける文章は、読者から、軽く受けとれられ、危険な結果を軽く招く事例がある、という理由から、とばっちりが森井さんにもきたのだ。

    が、簡単に、他人の文章に、対し、誤読であるといのに、削除せよ、というのは、言霊の国である我が万葉の国、日本としては、国賊であり、非国民ではないか。私は一読者である。今の国家権力に対する批判をしたのだ。誤読における焚書とは不正である。インターネットだろうが、なんであろうが、関係無い。神罰を怖れよ。

    しかし森井さんは、精神面の話での、殺すという表現だろ、これはあきらかに、と、頑張って下さい! 明らかにとばっちりです。谷川俊太郎といえば、僕らはみんな生きている、で、ミミズやおけらも、生きていて、みんな友達なんだの人だろう。友達なら、相手の心を考えるはずである。刺せば死ぬ。ただ、刺すことはつまらないから、より善くなって欲しい、という意味で、今の現状に、甘んじて欲しくない、という意味で、『殺す』と表現するのだ。表現者は、必ずや、何人か、人間を自殺させている。僕も、実は、一人、推理小説家を、私への嫉妬から、自殺させている。それは、彼の弟からメールで知ったことである。尾崎豊も、太宰治も、芥川龍之介も、南条あやも、黒木渚も、小倉風太も、森井聖大も、谷川俊太郎も、その表現に、おいて、何人か、肉体的に殺しているのだ。小林よしのりと、池田晶子も、あやつら、殺人犯やろ、が、社会人の知ったことではない。

    言霊は法より怖いぞ。祟りを怖れよ。軽々しく人の文章を消すなかれ。呪い殺すぞ貴様ら。

    という感じで弁護の文章を。避難所の大変な現状を伝えてくれて、ありがとうです。お婆ちゃんが大垣に、来てくれてよかった。

    No title

    お疲れさまです。僕は今日も仕事でした。色々と大変ですが、僕には、作品があります。大丈夫です。

    警察は、他人の文章に、書けないことを作るが、仕方のないことですね。『太宰などお殺せなさいますの?』作家の、社会的戒律に低触している本音は、遺作で発表するべきなのかもしれないですね。

    忌野清志郎の、『原発賛成音頭』『あこがれの北朝鮮』『警察に行ったのに』などの歌を思いだしました。すべて風刺の歌です。警察所の、あの独特の雰囲気は、まるで、水戸黄門の世界に似ていた。

    RCサクセションに『言論の自由』という題名の、歌があります。あと74年間? は、著作権法に引っかかるから、引用しませんが、いや、ブログにはブログ業者が金銭面で利益があるからなのですが、まあ、「本当のことなんか、言えないなあ、言えば、潰されるなあ、それは、不自由なことだなあ」みたいな歌詞です。

    南条あやさんのことは忘れないで下さい。無いことにしてはならない。明日は休みで、避難中のお婆ちゃんとうちの両親と車椅子の妹と僕とで、焼肉を食べに行きます。九州はまだ余震が大変らしいですから、緊急地震速報が出たら、すぐに安全な場所に行ってください。緊急地震速報はすごいですね。日本をやはりもっと文学においても豊かな国にしたい。

    因みに、今書いている小説が、もろに、これはとある外国の話なのですが、ラジオ番組のDJの主人公は生活費の為に清掃員の仕事をしている、王様の娘である。彼女は、ラジオで、世間のせの字も知らない為に、社会的にとんでもないことをさらっと言う。人気が出る。当然、政治家から、マークされるが、政治家が、彼女が実は王女であると知ると、とたんに、ぺこぺこし始める。

    みたいな場面があり、僕も敏感に反応してしまいました。ご迷惑をおかけしてごめんなさい。この小説は大丈夫かしら、落ちるかしら。因みに、マスメディアに乗った有名性の悲喜劇も扱っています。警察官としての職業に従事する人も出そうかな。出版は無理かも知れないが、僕の死後に、読まれるのではないか。

    楽しみです。森井さんもがんばって。新作を書いたら教えてくださいね。また飲みにいきましょう。

    No title

    ついでにコメントを書いておきます。小倉は、さくら、さくらとは、さの神の倉だが、その小さい倉で小倉だが、先祖は、天皇家の側近だったっぽく、小倉は昔は羽林とも名乗っていたそうなので、羽林とはかっこいいし、世を忍ぶ仮の名として、筆名を、羽林風太に去年から変えてます。羽の林に、隠れ身の術みたいで好きです。好きな歌は、優しい陽射しと、海ゆかば。

    海行かば
    水漬く屍
    山行かば
    草蒸す屍
    大君の辺にこそ死なめ
    かえりみはせじ

    『海ゆかば』の歌詞です。著作権はきれてます。さすがに、権力も、かつての軍歌をは、検閲できないだろう。憲法よりも、法律である。天皇陛下万歳。僕は天皇が好きです。憲法違反は嫌いです。天皇陛下の在るうちは、私は、法律よりも、憲法を社会性の基本とする。陛下は、我々の心を、もったいなくも、信じていてくださる。憲法改正も、国民の総意と、陛下の捺印がいるはずだ。そして、陛下は、日本国民の、象徴として、いて下さる。日本国民として、象徴の品位を落としてはならぬ。それは、本音を、ちらりと、書けば、アメリカ国よりも日本国のほうが私は好きだからである。日本万歳。日本を愛しているから、アメリカ国も好きになろうかあと、思える。

    永遠に、すべては他人ごとである。死んでもそうだ。それが人間の真実だ。真実に抗うことが人生だ。

    Re: No title

    小倉君へ

    死後のことなど考えず、今、書いて、世に問う、ことを目指してください。
    結果として、遺稿になることはあっても、はじめから遺稿で、というのは、本当はありません。
    カフカも宮沢賢治もポーも太宰治も自分の作品を売ることに必死でしたよ。
    もし死後、発表するならば、それは書き逃げですから、ネットでの無記名コメントと何ら変わりありません。
    自分の書いたことの責任は、全て現世で自分が負う、という気持ちをもって書いてください。
    生きている今以外に、人生に一体、何の意味があるでしょう。

    文学の先輩、坂口安吾はこう書いています。

    人間は生きることが、全部である。死ねば、なくなる。名声だの、芸術は長し、バカバカしい。私は、ユーレイはキライだよ。死んでも、生きてるなんて、そんなユーレイはキライだよ。
    生きることだけが、大事である、ということ。たったこれだけのことが、わかっていない。本当は、分るとか、分らんという問題じゃない。生きるか、死ぬか、二つしか、ありやせぬ。
    死ぬ時は、たゞ無に帰するのみであるという、このツツマシイ人間のまことの義務に忠実でなければならぬ。私は、これを、人間の義務とみるのである。生きているだけが、人間で、あとは、たゞ白骨、否、無である。そして、ただ、生きることのみを知ることによって、正義、真実が、生れる。生と死を論ずる宗教だの哲学などに、正義も、真理もありはせぬ。あれは、オモチャだ。

    ちなみに、実際、直下型地震においては、緊急地震速報は、揺れる前ではなく、揺れはじめ数秒して、こちらが床に突っ伏している時に鳴りはじめまして、「わかっちょんわい」と本当に苛々します。

    小倉君は私よりも約10歳も若いのですから、もうから諦めたら、先が見えますよ。
    私以上に無茶をやらないといけないんですよ、本当は。


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