取調室〈3〉

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    警察は、全ての通報に対し、捜査に乗り出すわけではありません。

    警察が捜査に着手するのは、犯罪の構成要件を満たしているかどうかが、まず初めの鍵となります。

    その後に、さらに色々と、捜査に乗り出す現実的な要素はあるのですが、話が逸れますから、今回その他の要素については、割愛します。

    つまり、今回、アノ文章が捜査対象となったのは、犯罪の構成要件を満たしているからとのことでした。

    では、一体、どのような犯罪の構成要件を満たしていたのでしょうか。

    現在、インターネットにおける書き込みそのものを、ましてや文章を取り締まる専用の法律はありません。

    警察は法律をもとに動く(厳密に言えば、法律によってしか動けない)行政府であり、法律を作るのは立法府である国会です。

    しかし、実際問題として、現在、インターネットにおいて、様々な事件につながるような書き込みやトラブルなどが頻発しています。

    警察としても、立法を待って、呆然と手をこまねいて見ているわけにはいかない、逼迫した現実があります。

    その為、通報やネットパトロールを手がかりに、手探りに、懸命に、犯罪の取り締まり、犯罪予防の任務にあたることになります。

    そうして、どのように、犯罪の構成要件を導くかといえば、現行の刑法を適用するしか、今のところ方法はないのです。

    このことで、警察にも国民にも、様々な悲喜劇が生まれているのです。

    当初、警察は、殺害予告の可能性と言っていましたが、実際の刑法には、殺害予告という罪名は、ありません。

    今回、どのような罪に該当するかというと、威力業務妨害、と、脅迫罪とのことでした。



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